会社で「2級ボイラー」資格取らなきゃなんだけど、そもそもこの資格ナニ?
突然ですが、「ボイラー」と聞いて何をイメージするでしょうか?
ヤカンが頭に浮かぶ人もいるハズ。
そのイメージで正解!
ボイラーは水蒸気や温水をつくる設備です。ヤカンと違って、病院や工場、ビル、蒸気機関車などの大型設備に必要な設備なのです。
今回紹介する「2級ボイラー」は、様々な場所で使われているボイラーを、安全に運用・取り扱うことができる国家資格です。
2級ボイラーは国家資格だけあって、ムズカシイ資格と言えるよ
先ほど例に挙げたように、ボイラーは大型設備にあるので、「ボイラー技士」を配置することが義務化されています。
ですので、工場やプラントではこの資格を持っていると就職で有利になったり、より大きな業務を任されるようになります。
そこで、今回は下記に当てはまる人向けに、2級ボイラー技士について分かりやすく紹介します。
- 「2級ボイラー技士」の受験を考えている
- この資格を持つメリットを知りたい
2級ボイラー技士とは
待って!”2級”ということは”1級”もあるの?
実はそうなんです。ボイラー技士には難易度順に、「特級」「1級」「2級」があります。
では、2級ボイラー試験に合格して、2級ボイラー技士になれば何ができるのでしょうか?
結論から言うと、「2級ボイラー技士」は決まったサイズまでの全てのボイラーを扱うことができます。
ここで注意してほしいのが、「2級ボイラー技士」はすべてのボイラーを扱うことができますが、ボイラーの設置はできません。
なぜなら、ボイラーの設置は「ボイラー取扱作業主任者」しかできない定めになっているからです。この「ボイラー取扱作業主任者」は、ボイラーを設置する施設で取扱い作業を指揮・監督する責任があります。
ボイラー技士の資格は、この「ボイラー取扱作業主任者」なれるかどうかにより、「特級」「1級」「2級」の3種類に分けられています。
級 | 取り扱いできるボイラーの種類 | 受験条件 |
特級 | ボイラーの種類を問わずになれる | 1級の取得 |
1級 | ボイラーの伝熱面積が500㎡未満 | 2級の取得 |
2級 | ボイラーの伝熱面積が25㎡未満 | 特になし(誰でも受験可能) |
つまり、「特級」や「1級」の受験には、まずは「2級」に合格する必要があるってこと!
「2級ボイラー技士」の受験の心得
2級ボイラー技士になるには、当たり前ですが2級ボイラーの試験を受けないといけません。
試験内容
2級ボイラー技士になるには、筆記試験の合格と、実技講習の完了が条件です。
受験資格
2級ボイラーは、「特級」「1級」「2級」の3種類のボイラー資格の中で唯一、受験資格はありません。
よって、年齢・学歴に関係なく誰でも受験できます!
確かに、実技講習には50~60代の男性が多かった!(著者と同世代の20代は全体の3割ほど)
ちなみに、例えば「特級」の場合は「1級」の免許を持っている人、大学や高専で単位を取得して2年間の実務経験がある人といったように限られています。
詳しくは「安全衛生技術試験協会」の公式HPを参考にしましょう。
試験会場と日程
安全衛生技術試験協会(ボイラーの他にも有機溶剤など工場で使う資格の試験や講習を幅広く行っている協会)が、全国7ヶ所にある安全衛生技術センターで月1~2回試験を実施しています。
え!全国で7か所しかないの!?
毎月開催されているとは言え、会場の数が限られているので注意しましょう。
まずは、あなたの都合にあわせて受験日を選べるのがいいところ。
もし会場が遠い場合などは、出張試験を利用するのも手!
詳しくはこちらから出張試験会場を調べられますので、一度チェックしてみましょう。
受験料
気になる受験料は、6,800円!
高圧ガス甲種の試験は受験料が12,000円ほどなので、それに比べると安いですが、1発合格を目指しましょう。
受験申請をすれば支払書が届くので、それを持って郵便局か銀行で振り込みます。
受験票が届くとキャンセルできません!
受験票が届くと、受験料を返還してもらうことはできません。
ですので、申し込む場合は日程調整を確実にして、気持ちが固まってからにしましょう。
試験時間と試験科目
2級ボイラー技士の試験時間は、13:30~16:30の3時間です。
な、長い…!
試験開始から60分経てば、試験問題と解答用紙を提出して退出できます。
ちなみに、著者は60分で解き終えたので、60分後に退出しました!
(何問かあきらめた問題もありますが…)
試験科目と出題内容は次の通りです。
試験科目 | 出題数(配点) | 時間 |
ボイラーの構造に関する知識 | 10問(100点) | 13:00~16:30 (3時間) |
ボイラーの取扱いに関する知識 | 10問(100点) | |
燃料および燃焼に関する知識 | 10問(100点) | |
関係法令 | 10問(100点) |
400点満点なので、1問10点!中々配点が大きいですね…
でも、焦らなくてOK!と言うのも、2級ボイラーの試験は”5肢択一式のマークシート方式“なのです。
(最悪、サイコロふればまぐれ当たりなんてことも…)
合格基準
先ほど紹介した4試験科目それぞれ4問以上、かつ合計24問以上の正解で合格です。
10問中4問をクリアすれば良いのですから、得点率は40%です。
国家試験は得点率が60%のものが多いので、難易度は優しめと言えそうです。
合格率
では、昨年の合格率はいかほどでしょうか?
昨年の2級ボイラーの合格率は50.8%
高圧ガスなどの国家試験は20%台が多いので、このことからも2級ボイラーは勉強すれば独学でも十分合格できる試験と言えそうです。
実技講習も忘れずに
すでに解説したように、2級ボイラー技士免許は筆記試験合格+ボイラー実技講習の受講の両方をこなす必要があります。
実技講習後に修了証をもらえ、試験に合格していれば晴れて免許取得です!
講習ってナニするの?気になって夜も眠れない…
そんなアナタはこちらも合わせて読んでおきましょう。
まとめ
2級ボイラー技士がどんな資格なのか、合格には何がいるのかを解説しました。
試験に合格+実技講習修了で免許取得できることは頭に入れておきましょう。
ご紹介したように、2級ボイラー技士は合格率50%以上です。
つまり、しっかり準備を行えば誰でも合格することができます。ぜひトライしてみましょう!
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